産業お役立ちコラム
動脈硬化予防に葉酸が良い
葉酸が欠乏すると貧血や神経障害、腸機能障害などが起こる
葉酸と聞くと私は妊婦さんに必要な栄養素のイメージが強いですが、動脈硬化予防にも良いそうです。
葉酸は水溶性ビタミンの一つでビタミンB群の一種です。ほうれん草の抽出物から発見され、DNAやRNAの合成やアミノ酸の代謝、タンパク質の合成などに関わるビタミンで、細胞の合成とも関係があります。葉酸は動脈硬化の危険因子であるホモシステインをメチオニンに戻すはたらきがあり、葉酸が欠乏するとホモシステインが蓄積し、高ホモシステイン血症になります。そのため動脈硬化予防にはたらくというわけです。その他、葉酸が不足すると巨赤芽球性貧血や神経障害、腸機能障害などが起こります。また、胎児の神経管閉鎖障害の予防にも大切な栄養素で、神経管形成期である受胎前後から妊娠初期までの間に母親が葉酸を摂取するとリスクが低減されると言われています。
葉酸を多く含む食品
<植物性>
バナナ、とうもろこし、枝豆、ほうれん草、ブロッコリー、いちご、アスパラ、そらまめ、焼きのり、豆乳
<動物性>
レバー、うに、ほたて、卵、かき
水溶性のビタミンなので水にさらされる機会が多いと葉酸が流出してしまいます。また、からだでの利用効率が低く50%程度とも言われています。加熱する場合は蒸し料理にすると損失が少なくなります。また、ある自治体では大学と共同で葉酸を1日400μg摂取する運動を進め、医療費削減に成功したと報告されています。
そろそろ枝豆が旬の時期ですね!季節に合わせた旬野菜も取り入れつつ食生活に気を配ってみて下さい。
参考:<国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所>「健康食品」の安全性・有効性情報HP ニコニコのりHP