産業お役立ちコラム
善玉菌にも色々ある?
腸内細菌には「善玉菌」「悪玉菌」「日和見菌(ひよりみきん)」の3種類があり、それぞれ作用やからだに与える影響が異なります。
この腸内細菌は、年齢によって割合が変わってきます。腸内環境を整えるために“善玉菌が大切!”とよく耳にするのではないでしょうか?
一口に「善玉菌」と言っても、種類や役割が異なります。今回はどんな菌がいるのか見ていきましょう。
【糖化菌】
酸素を必要とする菌で、小腸の上部(胃に近いほう)にいます。
分子量が大きいデンプンなどを、糖に分解する働きがあります。
分解して出来た糖は乳酸菌などの餌となり、乳酸菌や元々おなかにいるビフィズス菌を増やします。
【乳酸菌】
酸素はあってもなくても生きていける菌で、小腸下部~大腸にいます。
発酵によって糖から乳酸を作り出します。乳酸は腸内環境を弱酸性にすることで、悪玉菌の増殖を抑える働きがあります。
チーズやヨーグルト、納豆、漬物などの発酵食品に多く含まれています。腸内に住み着かないと言われており、乳酸菌を含む食品を毎日摂取することが大切です。
【酪酸菌】
酸素がない環境を好む菌で、主に大腸にいます。
その名の通り酪酸を作り出す働きがあり、酪酸は大腸のエネルギー源となります。匂いが独特で、食品からはなかなか摂りづらい善玉菌です。
近年注目されている善玉菌で、酪酸菌を含む健康食品が様々販売されています。うまく活用してみましょう。
100兆個もあるといわれる腸内細菌の約2割が善玉菌とされています。た
くさんあるように感じるかもしれませんが、生活習慣の乱れや、ちょっとした体調不良をきっかけに悪玉菌が優勢になると、多数勢力の日和見菌がそちらについて、善玉菌が劣勢になってしまい、体調がより悪化しかねません。
ふだんから善玉菌を増やすために、善玉菌のエサとなる食物繊維を摂る事や、発酵食品をとることを意識した生活を心がけましょう。