産業お役立ちコラム
【あなたの常識は合ってる?】果物は糖尿病患者の悪者?
■果物とは?
甘い物があったり酸っぱい物があったり、あなたはどんな果物がお好きですか。栄養価で見ると、果物にはビタミン・ミネラル・食物繊維が豊富に含まれており、エネルギー源となる糖質も多く含まれています。
■糖尿病との関係
果物は甘いから糖尿病には良くないと思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。しかし、通常の食生活において摂取するような量であれば問題ないことが明らかにされています。果物に多く含まれる糖質の一種である果糖は、食べても血糖値が緩やかに上昇するため、血糖値のコントロールに有効的です。
血糖値の上がりやすさを示す指標であるGI値は、ブドウ糖を100とした際、数値が高いほど血糖上昇が起こりやすい意味となりますが、果糖で19、果物では40程度と血糖値の上昇度が低いことが分かっています。
■注意したい事
果物は緩やかに血糖が上昇する分、食べ過ぎると血中の中性脂肪や体重の増加を招く恐れがあるので、1日200g以内を目安にしましょう。
日本糖尿病学会では、糖尿病の方でも1日80kcal分(みかんなら2個程度)の果物摂取を勧めています。このように、果物は量と内容に気を付ければ糖尿病に必ずしも悪いという訳ではありません。むしろ適切な量を摂ることで、血糖値のコントロールを良くしてくれます。
体に必要な栄養素も多く含まれているので、医師等からの制限の指示がない限り、適切な量の果物を上手く利用していきましょう。
参照:
◇果物と健康 FACT BOOK
◇尿病診療ガイドライン2019
◇物摂取 と生活習慣病 の予防