産業お役立ちコラム
【ストレス対策】運動はうつ病を予防する!?
現代人のメンタル不調は放置厳禁!
「うつ病」とは精神疾患の一つですが、心とともに身体にも症状が現れる病気です。身体症状としては、一日中気分が落ち込んでいる、何をしても楽しめない、眠れない、食欲がない、疲れやすいなどがあり日常生活に大きな支障が生じている場合、うつ病の可能性も考えられます。
■現状について うつ病は精神的ストレスや身体的ストレスなどを背景に、脳がうまく働かなくなっている状態です。日本では100人に約6人がうつ病を経験しているというデータもあります。また、女性の方が男性よりも1.6倍くらい多いことも知られています。
うつ病は、ストレスや社会的要因などが複雑に発症に関係していると言われていて、多くの原因は不明ですが疫学的な研究では、生活習慣も発症と関係することが分かってきました。
その一つに運動習慣を持たない事が挙げられ、今では運動習慣がうつ病の予防と改善に役立つこととして注目が集まっています。
■運動の効果 定期的に活発な身体活動を行わない者は行う者に比べて1年後にうつ状態の者が1.8倍多いとうデータもあります。
更に、身体活動の多い者やスポーツをする者は、うつ病への罹患が 2~3 割低いという研究結果が出ています。最近ではうつ病の治療に運動療法も取り入れられていて、運動療法を行うことで再発の予防効果も報告されています。
運動強度は生活習慣病予防と同程度の運動が勧められていますが、まずは無理のないペースで身体を動かす習慣を始めてみるのはいかがでしょうか。
参考:運動によるうつ病・うつ状態の予防に関する基礎知識
(財)宮城県成人病予防協会 学術・研究開発室長 小島光洋 東邦大学医学部医学科 講師 井原一成
厚生労働省 みんなのメンタルヘルス