産業お役立ちコラム
おにぎりやお寿司はハイパー食物繊維だった!
おにぎりで食物繊維が手軽に取れちゃう
「レジスタントスターチ」って知っていますか?
おにぎりやお寿司は日本人にとっては昔から馴染みのある食べ方ですよね。実は冷えたお米には、水に溶けない不溶性食物繊維と、水に溶ける水溶性食物繊維の両方の役割を担っている「ハイパー食物繊維」であるということがわかりました。
小腸で消化されずに大腸まで届く
食物繊維が、大腸に良いのは有名な話ですが、大腸に流入する難消化性の繊維質としては、驚いたことにレジスタントスターチのほうが多いと言われています。
レジスタントスターチは、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の両方を含有していますが、有用菌がレジスタントスターチの糖を分解し発酵すると、短鎖脂肪酸と呼ばれる酸が作られ、腸のぜん動運動を活発にしたり、腸内環境を酸性に傾けて有害な菌の増殖を抑えたりするはたらきがあり、腸の健康に欠かせない存在です。
日本人に合った食事だった
ダートマス大学のナサニエル・ドミニー博士は、世界のさまざまな民族の唾液を調査し、そこに含まれる「アミラーゼ遺伝子」を解析しました。
「アミラーゼ遺伝子」には、炭水化物(でんぷん)を甘い糖に分解する働きがあります。炭水化物を食べない民族はアミラーゼ遺伝子が4~5個だったのに対し、日本人は平均7個持っていることがわかったのです。
▲笠岡誠一著『炭水化物は冷まして食べなさい』から抜粋
有名な江戸時代の飛脚の話では、一人一日に150km以上は走っていたそうで、食事の記録からは麦飯のおにぎりと漬物程度と記されており、普段の食事も麦入り玄米ご飯、漬物、味噌汁、魚の塩焼き程度だったと言います。驚くべき体力と食事内容です。日本人には日本の食事が体に合っているのでしょうね。
最近では糖質制限をされている方も多くお米の摂取量が減少していると聞きます。もちろん食べすぎは良くないですが、食べなさすぎも勿体ないですね。
昼食後に眠くなる人はおにぎりやお寿司を食べてみて
レジスタントスターチは腹持ちが良く、ゆっくり長くエネルギー供給されるので血糖値が上がりにくいです。その為、運動前の食事にも適していると言えます。昼食後に眠たくなる人は、上昇した血糖値が急激に下がった時に眠くなる為、昼食をおにぎりやお寿司などに置き換えてみると効果がありそうです。