産業お役立ちコラム
水溶性食物繊維で腸を元気に
腸の状態を整える上で食物繊維を摂取することが大切という話はよく聞きますね。しかし、日本人の摂取量は減少傾向で、摂取目標量(18~64歳、男性21g以上、女性18g以上)に対し、約14g前後と推定され、積極的な摂取が求められています。
また、食物繊維には不溶性と水溶性の2種類がありますが、水溶性は不溶性と比較しても、特に不足しやすいというのをご存じでしょうか?今回は不足しがちな水溶性食物繊維のお話をします。
■からだに嬉しい働き
水溶性食物繊維は、小腸で糖や脂肪に働きかけて、食後血糖値の上昇を抑えたり、脂肪の排泄を助けたり、生活習慣病の改善にも有効とされています。また、近年腸内細菌の研究が進み、水溶性食物繊維は有用菌により発酵・分解され、その過程で作られる「短鎖脂肪酸」が様々な効果をもたらすことが明らかになってきました。具体的には、腸内を弱酸性に保ち善玉菌が住みやすい環境を作ったり、大腸のエネルギー源となって腸を元気にしてくれたり、嬉しい働きが様々あります。
■水溶性食物繊維の多い食べ物
穀物ではもち麦やオートミール、野菜ではモロヘイヤやオクラ、果物ではキウイやりんご、アボカドなど様々食材に含まれています。水溶性食物繊維は、毎日の食事だけでは不足しやすい栄養素でもあるため、健康食品を取り入れることもおススメです。最近では、グァー豆から生成されたグアーガム分解物が腸内細菌に発酵されやすくお腹への刺激も少ないとして注目されています。腸を元気にすることでからだ全体の健康に繋げられるため、水溶性食物繊維を積極的に摂取して、健康な毎日を目指しましょう。