私たちが生きていくうえで必要な栄養素はエネルギーやたんぱく質など様々ありますが、そのうちの一つに脂質があります。脂質にも、体内で合成できるものとできないものがあり、できないものを必須脂肪酸と呼びます。これは、生命活動に必要不可欠ですが、体内で作ることが出来ないために食事から摂取しなければいけません。

■必須脂肪酸について

「n-3系（オメガ3系）脂肪酸」や「DHA（ドコサヘキサエン酸）」という言葉、一度は聞いたことはありませんか？実は、n-3系脂肪酸こそが必須脂肪酸のことで、DHAはその脂肪酸の一種です。n-3系脂肪酸には、DHA以外にも、α-リノレン酸やIPA（イコサペンタエン酸）があり、α-リノレン酸は体内でIPA、さらにDHAと変化します。n-3系脂肪酸は中性脂肪の減少やアレルギーの発症にも関与しており、現代の食生活では不足しやすいとされている栄養素の一つです。

■食べ物

n-3系脂肪酸は、サバやサンマ、マグロなどの魚介類に豊富に含まれています。食材以外でも、亜麻仁油・えごま油の調理用の油からも摂取することができるため、普段の食事を意識することで簡単に補うことが出来ます。注意したいのは、n-3系脂肪酸は酸化されやすいという点です。調理したら早めに食べる事はもちろん、抗酸化物質を含む食材、例えば野菜や果物などを食事と一緒に摂ると良いですね。サンマに大根おろしが添えられているのも、理にかなった摂り方と言えます。

最近は魚料理を食べていないという方、もしかすると必須脂肪酸が不足しているかもしれません。魚はもちろん、n-3系脂肪酸を含む健康食品も多く販売されていますので、うまく活用して必須脂肪酸を補給しましょう。