産業お役立ちコラム
「脂質」を過剰に摂りすぎると?
「脂質」と聞くと油っぽい食品に多く含まれていて、体に悪いイメージがありますが、実際に脂質の多い食品とはどのような食品なのか、また脂質の過剰摂取や摂取不足による影響は何かをご紹介します。
◆そもそも脂質とは?
脂質とは、炭水化物、タンパク質と並ぶエネルギー産生栄養素のひとつ。
効率の良いエネルギー源であり、体温の保持や内臓を保護する役割を担っています。脂質を構成している「脂肪酸」は、常温で固体の飽和脂肪酸(動物性の脂肪)と、常温で液体の不飽和脂肪酸(植物や魚の油など)に分けられます。
◆脂質が多い食品は?
主に脂質が多く含まれる食品は、油(オリーブオイル、ごま油、アマニ油、サラダ油)、バター、牛肉、豚肉、種実類です。
◆摂りすぎると怖い飽和脂肪酸
牛肉、豚肉、バターが飽和脂肪酸を多く含む食品です。
飽和脂肪酸は、体内で合成することができる為、食事からの摂取は必須ではありません。脂質は、他のエネルギー産生栄養素よりもカロリーが高い為、過剰摂取は、肥満や生活習慣病の要因となるので量に気を付けたい脂質です。
◆味方にしたい不飽和脂肪酸
不飽和脂肪酸に分類されるn-3系脂肪酸(DHA・EPA)はアレルギー疾患の予防に役立ち、血液をサラサラにして血栓を予防し、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞を予防する働きが期待されています。
体内で生成されないため、旬の魚から食事でとり入れると良いでしょう。ただ、毎日摂るのは難しいため、缶詰やアマニ油を利用するのも良いでしょう。
脂質の摂りすぎばかりが懸念されていますが、摂取不足による影響は、エネルギー不足に陥ったり、必須脂肪酸は体内で合成することが出来ない為、皮膚炎を引き起こしたりする恐れがあります。
また、摂り過ぎた脂質の吸収を抑える働きのある食物繊維を豊富に含む野菜や海藻、きのこ類を積極的に摂取することは、栄養バランスも整いやすくおすすめです。
健康的な生活のために、どんな食品に脂質が多く含まれているのか把握し、量より質を意識してみましょう。